支柱目的
東京都目黒区 個人宅(サクラ類)
支柱効果を目的とした不定根誘導
※画像クリックで大きく見られます。- 事前調査 2004.10~2005.2
- 支柱をする必要に迫られていただけでなく、枯枝が多くなり大枝が枯れるなど樹勢が衰えていたために、樹勢回復の処置を合わせて考える必要があった。 新しい根を発生させることにより、樹勢の回復も望めるのではないか。(樹種はおそらくソメイヨシノ)
- 施工開始 2005.7
- 最初に考えるのは、どうやって樹幹流を捉えて発根予定箇所に導くか。樹種にもよると思うが、暗くて湿り気があれば根は意外に簡単に生えてくる。乾燥させて失敗することが多い。ここでは家人が水をやってくれるとのことで、さらに給水用のホースを取り付けることにした。
独立支援目的
東京都渋谷区 個人宅(サクラ類)
胴吹き枝の独立支援を目的とした不定根誘導
※画像クリックで大きく見られます。- 事前の診断 2005.5~9
- 2005年5月診断。主幹は葉が小さくなり枯枝も多く、このままにしておけば必ず枯死する状態になっていた。 6月には根元にベッコウタケ(根株の心材を腐らせることにより倒木の原因となる菌の子実体)が発生してきた。 何とか助けたいという施主の意向があった。 子どものころ遊んだそうで施主にとっては非常に思い出深い木。 庭に実生で生えて来たとの記憶があるらしい。
- 治療開始-胴吹き枝を独立させる 2006.2~4
- 施主の意向を生かすためには植え替え、取り木、実生などよりも、連続性を感じやすい元気な胴吹き枝を独立させる方法が最も適していると考えた。 独立させなければ、いずれ本体と一緒に枯れてしまうだろう。 独立と大げさに言うからには、胴吹き枝自身が自分の根を地中に伸ばし自身で光合成を行い、成長の循環を本体に依存することなく継続して行える必要がある。 しかし、ベッコウタケから逃れられるかどうかは気になるところ。